男女が一緒にいると、「この人とは成長速度が違う」と感じる時がくる。同じように成長できればそうはならないが、そんな人ばかりではない。
この違和感に悩む人が多いのが現実だ。
一緒にいることに違和感を感じ、別れに繋がることもしばしば。
なぜ、成長速度に違いが出るのか。そして、どうすれば別れずに済むのか。
成長速度とは

読んで字のごとく“成長する速さ”のこと。
人の成長には二種類あり、一つはスキルアップともいわれる能力面の成長。もう一つは内面の成長である。
仕事における成長とは、仕事が出来るようになること。つまり、能力面の成長にあたる。仕事では、常にスピード感をもってスキルアップすることを求められるため、応えていかなければならない。
一方、結婚生活にスキルアップは求められていない。家事育児などスキルを要するものはあるが、その成長速度が違うのは当たり前。従事している時間が違うのだから、同じレベルを求める人は誰もいない。
だが、内面は同じレベルであってほしいもの。
あなたの隣で同じ景色を見ていたい。あなたは一緒に家庭を築き、共に人生を歩んでいく人だから。
そのためには、二人内面が同じように成長する必要がある。
内面とは、精神や心のこと。それに伴う感性や考え方のこと。
これに差があると、見える景色も立ち位置も違ってしまう。
これからいう成長とは、人間性の成長である、人の内面の成長のこと。
なぜ成長速度に違いが出てしまうのか

成長とは変化である
始めのうちは、同じような考え、似たような人間だと思い、意気投合する。
けれど、人は成長していくもの。恋愛や仕事、結婚や出産等、様々な経験を積み、多くのものに触れ、多くの人と関わることで、考え方も感じ方も変化する。
その変化こそが成長なのだ。
成長していった先、隣にあなたはいなかった
振り返ると、あなたはずっと後ろにいた。
あなたはそこから動かないの?一緒に隣を歩いてはくれないの?
あなたは何も変わっていないんだね。いつになったらここまで来てくれるのかな。
いつの間にか自分だけが成長してしまい、考え方も何もかも相手と全く合わなくなっていた。
結婚したら変わるものと思っていても、思うように人は成長してくれない。言葉で伝えても伝わらない。
成長は自らの意識によってのみ出来ることで、他人に求めるのは難儀なのだ。
成長速度が違うのは、一方に成長する気がないから
結婚生活は問題の連続。色んなことを2人で乗り越え、共に成長していかなければならない。家庭をもち、責任が増える。一人の責任ではなく、二人の責任だ。
どちらかが頼りっきりだったり、問題に全く無関心だと、その人の成長は見込めない。
自ら歩き出す気のない人は、いつまで待っても成長しない
あなたが自分で歩いてくれないから、私は来た道を戻ってあなたの元へ行く。あなたを背負ってゆっくりと歩く。
いつからか、ずっとおんぶに抱っこ状態。いつになったら自ら歩こうとしてくれるんだろう。いい大人だっていうのに。
そんなの誰だって嫌になる。
自ら歩き出す気のない人は、待てど待てど成長しない。私があなたを背負って歩いても、そのスピードはすごく遅い。
待つのも背負うのも限界がある。もう疲れたから一人で歩くね。
なぜ長く続かないのか

一方は成長していき、もう一方はずっと変わらない。変わらないことがいい場合もあるが、この場合はNOだ。
わかり合えない
いつまでたっても子どものような人と、成長し続けている人では、必然的に噛み合わなくなる。物事に対する考え方や感じ方が違うため、共感もできなくなる。
目標や意識を共有したくとも、「わかり合えない」という状況になる。
釣り合わない
二人の成長度合いに大きな差が出来てきたとき、一方が一緒にいることに嫌になる。
私はもっと成長したいのに、あなたを背負ってはこれ以上歩けない。
この人といても成長出来ない。 この人は自分の成長を妨げている。いつまでもそんな考えには付き合っていられない。
こんな風に、どちらかが見下してしまったり、釣り合わないと感じる。
同じ時を共にしながら、共に成長できない二人は、夫婦としても恋人としてもうまくいくはずがない。
長く続くにはどうすればよいか

共に成長していく
共に成長していける関係を築ければ最高。そういう相手となら、この先どんな困難があっても二人で乗り越えていける。
人は成長するもの。いつまでも今のままではいられない。
現状にあぐらをかかず、共に成長していきたい。
同じような環境に置かれ、同じような経験をしていけば、二人とも自然と成長していくはず。
もし、二人の間に差が生まれてしまっても、埋められない差ではない。
誰しも、状況に応じて変化できるポテンシャルを秘めているんだから。
差を埋める
成長速度が違っても、その気があれば埋めることが出来る。
共に成長できていないと気付いたなら、差を埋めること。
パートナーと成長速度が違うと感じているなら、一方は少し立ち止まってみる。立ち止まるだけでいい、迎えに行く必要はない。
あなたと共に生きていく人なら、必ず隣に来てくれる。
もう一方は頑張って追いつく努力をする。「相手に言われて仕方なく」という感じでは、見た目だけ進んでいるだけで、中身は置いてけぼりだ。いつまでたっても追いつけない。
自ら歩きだすほかない。
相手とこの先ずっと一緒に歩んで行く気があるなら、今、一歩踏み出そう。あなたのことを待っている人がいるんだから。